今回は「ハマトンの知的生活」という本を読んだ感想を書いていきます。
ハマトンってどんな人
イギリス生まれの画家、エッセイスト。
高貴な家に生まれたため高等な教育を受けてはいるが、親を早くに亡くしていることや、親戚の不誠実な行動により成人する頃には財産がほとんどなくなっていたようで貧困の気持ちも理解している様子。
本の概要
知的で創造的な生活を送るための環境づくりやものの考え方について説いた本
自分自身の精神や肉体のみならず、人間関係や部屋の環境、自然環境が我々の知的想像力にいかに影響するか、また理想的な環境づくりはどのようにして為すかについて書かれている。
文体としては悩みを持つ仮想の人物に向けた手紙形式であり、また、過去の偉人がどのような判断を下したかなどの引用を適所に盛り込み、それに対するハマトンの考え方を示すといった形の内容となっている。
感想
終始怒られているように感じた。ただ、世の中にこのような知的生活を心がけている人がいるということを認識させられるだけでこれからの生活の中で自分にもできることは無いかと考えるきっかけになるのかなと思った。
また、この本は明治時代の英語の教科書として使用されていたようで、強制的にではあるがこのような本を若いうちから読むことができていた昔の学生を羨ましく感じた
以下、印象に残った言葉を記載する。
「いちばん賢明なのは、各自の経験から、仕事をする場合にそれがあれば都合がいいとわかっているものを身の回りに備える」
勉強する際の環境作りに関して記載されていた言葉である。
集中できる、仕事の進む環境は各人によって千差万別であり誰かに合わせるというよりは経験則から必要なものを取り揃え、それ以外の邪魔なものは排除したほうが良いということ
「旅行をする場合、目的地に着くことばかりを心待ちにせず、旅が一歩一歩進んで行くことを楽しめ」
仕事をする上でどうしてもある種のブレイクスルーが起こらず悶々とすることがあるだろうが、ブレイクスルーが来るまで自身の地道な努力や鍛錬を止めず、閃きやきっかけが起こることを常に構えて待っておくことが大切だということ。論語の「万事を尽くして天命を待つ」という言葉に通ずるものがあり非常に心に残った。
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